浮世絵師・葛飾北斎画の和本、高橋幸彦の油彩画、川合修二の香合が入荷しました。
2014 5月 : お知らせ & ブログ | 浮世絵・版画・美術書の専門店 山田書店美術部
2014/5/31
2014/5/30
日本浮世絵協会(日本浮世絵学会)の会誌、「浮世絵芸術」がまとまって入荷しました。
今回入荷したものの他に在庫しているものもありますので、オンラインストアで検索してみてください。
2014/5/30
昭和を代表する洋画家であり版画家である福井良之助の孔版画が入荷しました。
福井良之助は大正12年(1923)東京都生まれ。昭和61年(1986)歿。東京美術学校卒。
舞妓の横顔や美しい心象風景を、特徴的なセピア色のマチエールで描いた叙情的な作品で知られています。
油彩にも優れた作品を多く残していますが、その画業がより高く評価されているのは昭和30年から昭和42年頃までの約10年間に集中して制作された孔版画作品です。
孔版とは謄写版、いわゆる“ガリ版”と呼ばれるもので、ヤスリ板の上に置いたロウひき原紙に鉄筆で描いて版を作る技法で、当時は学校などで配布するプリントなどを刷るものとして使われていました。
福井は印刷業を営んでいた義兄からの依頼で制作したのをきっかけに、芸術表現の技法として顧みられることのなかった孔版技法の探求に邁進していきます。
そして、あらゆる手法を用いてつくられた繊細緻密な原紙(版)を、幾重にも重ねて描かれたそれは、孔版画をまったく新たな表現方法として生まれ変わらせ、晩年に福井自身が、「当時のような孔版制作はできない」と漏らしていたように、多大な集中力と溢れるイマジネーション、それを支える体力が合致して生まれた前人未到の作品でした。
2014/5/28
日本を代表する書家、井上有一自筆の写経が入荷しました。
写経 妙音観世音 / 井上有一
井上有一は大正5年(1916)東京生まれ。
書家の上田桑鳩(うえだそうきゅう)に師事しながら、美術の抽象表現主義に呼応し、大胆な造形性を持つ「一文字書」という独自の書空間を創りあげました。
優れた造形感覚を示し、書・絵画の両面で高い評価を受けた作品は、イサム・ノグチやフランツ・クラインらにも大きな影響を与えています。
昭和60年(1985)歿。
2014/5/24
「図式絵画」や「意味のメカニズム」で世界的な注目を浴びたアーティスト・荒川修作と、木版画家・柿崎兆の作品が入荷しました。
草間彌生、舟越保武、荻須高徳、棟方志功、河井寛次郎などの美術書が入荷しました。
エドガー・A・ポウと世紀末のイラストレーション / 内田市五郎編著
没後100年記念 ヴィクトリア&アルバート美術館所蔵 オーブリー・ビアズリー展
秘蔵 樋口弘コレクション 江戸・東京モダン 浮世絵に見る幕末・明治期の世相
パリの版画工房 思い出に刻まれた芸術家たち / フェルナン・ムルロ著/益田佑作訳
オルセー美術館展 パリのアール・ヌーヴォー 19世紀末の華麗な技と工芸
2014/5/23
写真絵本 花泥棒 / 細江英公(写真),鴨井洋子(人形),早坂類(詩)
土田ヒロミのニッポン 都市化・バブル・新世紀・まつり・ヒロシマに見る時代と人々
ネンド ゴースト シャドウズ / 佐藤オオキ,樋口兼一(写真)
[英]写真集 Into The Silent Land / 上田義彦(写真),都築響一編,葛西薫(デザイン)
写真集 PHOTOGRAPHS / 上田義彦(写真),山形李央(装)
世界の若手写真家 BEST50 日本語版 / ウィリアム・A・アーウィング,ナタリー・ヘルシュドルファー,小林美香訳
2014/5/22
2014/5/17
日本を代表する書家・井上有一の作品集をはじめ、中川一政、ピカソ、マティス、李禹煥(リ・ウーファン)、アール・ヌーヴォーなどの美術書籍が多数入荷しました。
[英]ピカソ / BRIGITTE LEAL,CHRISTINE PIOT,MARIE LAURE BERNADAC
[英]パブロ・ピカソ 挿絵本レゾネ / PATRICK CRAMER編
[仏]ピカソ版画・陶器作品集 全4冊 / Georges Bloch(ブロック編)
[仏]ピカソのキュビスム カタログレゾネ 1907-1916 / Pierre Daix,Joan Rosselet
[英]モロッコのマティス / Jack Cowart,Pierre Schneider,John Elderfield他
マティス デッサン 1936 (全2冊) / クリスティアン・ゼルヴォス著 トリスタン・ツァラ詩 小倉正史訳
[英]アール・ヌーヴォー 1890-1914 / Paul Greenhalgh
[英]アール・ヌーヴォーの秘宝 / Michel Draguet
美術関係雑誌目次総覧 明治・大正・昭和戦前篇 全4冊 / 小林忠編
2014/5/16
少し前になりますが、上野の東京国立博物館(トーハク)で、明後日5/18(日)まで開催されている特別展「栄西と建仁寺」をみてきました。
ちなみに本館では、こちらも5/18(日)まで開催されている「キトラ古墳壁画」展の長蛇の列が!
両方観たかったのですが、60分待ちということで断念しました(T-T)
平成館の方はご覧のとおり待つことなく入場出来ました(^^
今回の展覧会は、京都最古の禅寺「建仁寺」を開いた栄西禅師の800年遠忌にあたり、ゆかりのある貴重な宝物を一堂に集めたものです。
伊藤若冲や長谷川等伯、曾我蕭白、白隠の絵画や茶器、書、栄西はじめゆかりの僧たちの坐像など国宝・重要文化財などが多数含まれるすごいラインナップヽ(`Д´)ノ
そんな中でもやはり注目は、俵屋宗達の国宝「風神雷神図屏風」。
会場では〆とばかりに最後183点目に圧倒的な存在感で展示されています!
ちなみに図録でも表紙・裏表紙に風神と雷神が。
展覧会の開催されている特別展示室から少し離れていますが、本館7室では尾形光琳が模写した「風神雷神図屏風」をみることができます。
比べてみると宗達の風神雷神のもつ臨場感、躍動感がより強く感じられるのではないでしょうか。
個人的により印象に残ったのはもう一つの注目作、海北友松の「雲龍図」(重要文化財)。
全8幅の巨大な襖絵で、展示室の中央にある椅子に座って観ると、視界いっぱいに広がる圧倒的な迫力が堪能出来ました(´∀`)
海北友松の作品は雲龍図含め5点と、さらに先ほどの尾形光琳「風神雷神図屏風」と共に「琴棋書画図屏風」、「山水図屏風」が展示されているので、その墨画の力強い筆致をみてみてください!
尚、私が行った時は雲龍図全8幅が展示されていたのですが、現在は右4幅のみの展示だそうです(´・_・`)
見所満載なので私は初めから順路通り一点一点みていったのですが、点数が多いので先にみたいと思っているものからみるべきでした(^_^;)
特に入口近くは大きなものが少ないためか、かなり混雑していたので、第2章から先にみてみるのも良いのではないかと思います。
何度も言って恐縮ですが、凄いものばかりなので是非行ってみてください!!
written by Teru
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開山・栄西禅師 800年遠忌 特別展「栄西と建仁寺」(→公式サイト)
会期2014年3月25日(火)~ 2014年5月18日(日)
毎週月曜日休館 開館時間9:30~17:00 ※土・日・祝休日は18:00まで
東京国立博物館 平成館
〒110-8712 東京都台東区上野公園13-9
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2014/5/07
GW中に改装工事の終わった渋谷区立松濤美術館で開催されている特別展「ねこ・猫・ネコ」を観てきました♪
今回の展覧会では、現像した猫の写真をもっていくと2割引で入場できる“私の愛する猫たち(ネコ割)”が行われているので、第1、第2会場それぞれエレベーター前の大きなパネルに皆さんの撮った沢山の猫写真が貼られていました。
色々な猫の表情が撮られていて楽しいですね(^^
第1会場では古代エジプト王朝時代の猫のブロンズの展示から始まって、江戸時代の日本画、夏目漱石の墨画、黒田清輝・猪熊弦一郎・の油彩、朝倉文夫や石井鶴三の彫刻、小林清親の浮世絵など41点が、第2会場では美女と猫の相似性に注目した江戸時代の肉筆浮世絵から牧野邦夫の油彩画までの14点と、中国・朝鮮絵画の猫、中島千波の新作(?)などが展示されていました。
ちなみに個人的に気になっていた藤田嗣治、柴田是真、司馬江漢の作品は前期のみの展示でした(T_T)
色々な作品を見て、やっぱり犬と同じで猫も寝姿が一番かわいいと思ってしまいました(愛猫家の方と異なるかもしれませんが ^^;)
以前話題になったねこ鍋もそうですが、丸くなって眠る背中から尻尾にかけての曲線がたまりませんね~(´∀`)
展覧会でも猫は“寝子”に通づるということで、第三章で眠る猫を取り上げています。
そんな中で気になったのが、朝倉平八の「親子猫」(昭和10年/ブロンズ)。
親子で眠る猫たちのまるで混じり合っているような一体感!まるで生きて寝息を立てているような感覚がしました。
別章の展示でしたが、千草掃雲の「木蔭」(大正11年/紙本着彩)も春の陽気に包まれながら木蔭でのんびり眠る猫が何とも愛らしかったですし、堂本印象の「春」(昭和2年/紙本着彩)に描かれた少女の膝の上で眠っている白い仔猫もフワフワとやわらかな毛並みが感じられていいですね。
猫好きの方は是非行ってみられては如何でしょうか。
最後に、猫もすごく可愛いですけど、やっぱり私は犬が好き!
ということで、松濤美術館さんには是非とも「いぬ・犬・イヌ」展もご検討していただきたいですヽ(`Д´)ノ
written by Teru
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渋谷区立松濤美術館
リニューアル記念特別展「ねこ・猫・ネコ」(→公式サイト)
会期2014年4月5日(土)~ 2014年5月18日(日)
毎週月曜日休館 開館時間10:00 ~ 18:00 金曜日は19:00まで
〒150-0046 東京都渋谷区松濤2-14-14
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2014/5/03
筧本生、織田廣喜の油彩画に「富嶽三十六景」の復刻版揃い、さらに洋書や展覧会図録など美術書が多数入荷しました。
マティス ニースにて 1917-1954 / グザヴィエ・ジラール著/嘉門安雄監修
アンリ・マチスの「誕生」 画家と美術評論の関係の解明 / 大久保恭子
マティスとピカソ 芸術家の友情 / フランソワーズ・ジロー著/野中邦子訳
[西]ピカソと音楽 / FEDERICO SOPENA IBANEZ
[仏]ピカソ カタログレゾネ 1900-1906 青の時代 バラ色の時代 / Pierre Daix/Georges Boudaille/Joan Rosselet
[英]ピサロ 生涯と芸術 / RALPH E.SHIKES AND PAULA HARPER
[英]アール・ヌーヴォー / MARIA COSTANTINO
[英]アールヌーヴォーの家具 / CARL BENNO HELLER
幻想のコレクション 芝川照吉 劉生、達吉、柏亭らを支えたもう一つの美術史
対決 巨匠たちの日本美術展 創刊記念:「國華」120周年 朝日新聞130周年特別展
生誕80年記念 絵の詩人 谷内六郎の世界展 忘れ得ぬこころの風景
2014/5/02
福島県の会津に行ったので、柳津町にあるやないづ町立斎藤清美術館に立ち寄ってきました(^^
場所はこちら↓
こちらが斎藤清美術館!
扉を通ると受付とミュージアムショップが。
廊下はスロープになっていまして、右側にはライブラリーと視聴コーナーが。
突き当たると正面が多目的ホール、左側は常設展示がされている第1展示室、右側は企画展がされている第2展示室があります。
多目的ホールは眺めが良かったです♪
第2展示室で開催されていた企画展は「斎藤清 美しきかな鎌倉-らんまんの桜、潤いの紫陽花-」。
斎藤清が約20年過ごした鎌倉を描いた作品の展示でした。
観覧者同士でいろいろ感想を言い合えるようなアット・ホームな雰囲気のある美術館でした (´∀`)
欲を言えばもう少し点数が観たかったです。慈愛とか、慈愛とか、慈愛とか・・・ ※常設展示になかったので(^^;)
折角柳津まで来たので、福満虚空蔵尊円蔵寺へお参りをしてきました。
ちなみに橋の向こうに見えるのが円蔵寺です。
実際に目の当たりにすると1200年もの歴史があるというだけにお寺の風格がすごいですねヽ(`Д´)ノ
丑寅年の守り本尊ということで、境内には皆さんが撫でていく開運撫牛が!
開運撫牛がもう一体!他にも大きな赤べこがいました~。
少し離れた場所にある奥之院には重要文化財に指定されている弁天堂が。
丑寅年の身内が多いので、しっかりお参りしておきました(^^)
福島に行かれることがあれば柳津に立ち寄られてみては如何でしょうか~
written by Teru
2014/5/01
休みを利用して、以前から気になっていた栃木県にある那珂川町馬頭広重美術館へ行ってきました♪
ちなみに目黒からは車で約3時間ほどかかりました(^^;)
こちらが那珂川町馬頭広重美術館!
設計はGINZA KABUKIZAや根津美術館などで知られる建築家・隈研吾氏です。
平屋の建物を覆う地元の八溝杉で作られた格子が隈研吾らしい雰囲気ですね(*^-^)
平成12年(2000)に建てられているので外側の格子は杉らしい素敵な風合いがでていました。
正面から見て右側が展示エリア、左側が食事のできるギャラリー&カフェ JOZO CAFE 雪月花 by HARUKOMAYA。
その間を抜けると素敵な庭が広がってます。
アプローチの格子から覗く庭がまた素敵ですね。
エントランスにはミュージアムショップと休憩スペースが。
烏山和紙が貼られた障子のような壁は、中の照明のやわらかい光がいい感じです。
今回展示されていたのは広重の「名所江戸百景」。
現在の地図とそこで撮った写真と合わせて展示されているので、知っている場所だと色々話が弾んで楽しいですね♪
展示を観た後はJOZO CAFE 雪月花 by HARUKOMAYAで昼食を。
ごぼう天そばを美味しくいただきました (´∀`)
展示だけでなく、美術館とその周辺も含めて、とても素敵な空間でした。
片道3時間の価値は十分あったと思います(o^-^)b
written by Teru
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那珂川町馬頭広重美術館
毎週月曜日休館 開館時間9:30 ~ 17:00
〒324-0613 栃木県那須郡那珂川町馬頭116-9
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