◆版画の種類
■凸版 (版の凸面にインクをつけ摺りとる)
| □ | 板目木版 木材の縦断面を版面として摺る方法。版木には主に桜・桂を使用。 主な作家 ― 棟方志功、平塚運一、恩地考四郎、齋藤清 他 |
| □ | 木口木版 木材を輪切りにした横断面を版面として摺る方法。版木には主に椿・ツゲを使用。 柔らかく緻密な線を表現するのに適している。 主な作家 ― 日和崎尊夫、柄澤齊、小林敬生 他 |
| □ | リノカット 版木の変わりにリノリウム(ゴム板)を使用して摺る方法。 主な作家 ― ピカソ 他 |
■凹版(版の凹面にインクを詰め、プレス機で圧力をかけて摺りとる)
| □ | ドライポイント 銅板に鋼鉄針・ダイアモンド針などで直接刻描する方法。 刻み込んだ線の両面がささくれ、摺り取った後にじんだような効果が現れる。 主な作家 ― 池田満寿夫 他 |
| □ | エッチング 銅板に耐酸性のニスを施し、その上を鉄筆で刻描して銅を露出させて、硝酸液にひたす。 描いた部分を腐食せて摺る方法。一番古い凹版。 主な作家 ― 瑛九、浜田知明 他 |
| □ | ソフト・グラウンド・エッチング エッチングに使うニス(グラウンド)よりやわらかいグラウンドを銅板に施し、 その上に薄い紙をのせシャープな鉛筆で描画をして紙を除去して銅を露出させ、エッチングと同じ容量で摺る方法。 鉛筆画や石版画と類似した表現ができる。 主な作家 ― 山本容子 他 |
| □ | シュガー・アクアチント(リフト・グラウンド・エッチング) 砂糖やアラビアゴムを混ぜた液で直接版上に毛筆で描き、その筆跡をそのまま腐食させて摺る方法。 毛筆で描いたような効果を出すために用いられる。 主な作家 ― ルオー、ピカソ、ミロ 他 |
| □ | エングレービング 鋼鉄針などのの代わりに、ダイアモンド状の歯のついた彫刻刀(ビューラン)を使って直接刻描する方法。 主な作家 ― デューラー、ホガース 他 |
| □ | メゾチント 版全体に、櫛歯状の彫刻刀(ロッカー)で縦横斜めに無数に線を刻み、できたささくれを徐々に削り取って版面を作り摺る方法。 ビロードのような感触の深い黒色のバックが特徴。 主な作家 ― 長谷川潔、浜口陽三 他 |
| □ | アクアチント 松脂、砂糖などの粉末を銅版上に撒布して熱してザラザラの版面を作り出して摺る方法。 主な作家 ― 駒井哲郎、中林忠良 他 |
■平版(水と油の反発を応用し、平面の油部分のインクを摺りとる)
| □ | 石版(リトグラフ) 炭酸カルシウムを主成分とした石版に、油性のクレヨンで描き、その上に硝酸液を加えたアラビアゴム液を塗り、 化学変化をおこし、版面を油性と水性の部分に分ける方法。手描きに近い印象を与える技法。 主な作家 ― 織田一磨、菅井汲 他 |
■孔版(型紙の切り穴を通して、インクを摺りとる)
| □ | シルクスクリーン(セリグラフ) 木枠に張った絹の布に感光液などで画像投影したりして、布の上からインクを紙の上に落とす方法。 最近では絹のほかに、化学繊維も使われている。 主な作家 ― 横尾忠則、靉嘔、オノサトトシノブ 他 |
| □ | ミメオグラフ 雁皮紙にパラフィンを加工したものを鉄筆などで作画し、インクは平板用の上質なものか絵の具を使用。 主な作家 ― 福井良之助(初期) 他 |
| □ | 合羽版・ステンシル 絹ではなく「にかわ」を塗った紙を使って摺る方法。 主な作家 ― 森義利、渡辺禎雄 他 |
■その他
| □ | ダイヤモンドスクリーニング 従来の版画技法では表現できなかった微細で鮮明な色彩が、高精密な印刷技術により表現できる。 主な作家 ― 藤城清治 他 |
| □ | ジーグレー デジタルリトグラフともいわれ、コンピューター技法を用いた版画技法。 「ジ―グレー」とはフランス語で「インクの吹き付け」を意味し、 スクリーンを使わずに直接版画紙やキャンバスにインクを吹きつける。 |
| □ | モノタイプ エディションのない一点ものの版画作品のこと。 一度しか摺れないような版材を用いたり、通常の摺りのあと手を加えたり等してつくられる。 主な作家 ― 駒井哲郎 他 |
| □ | エンボシング・空押し 板目木版、リノリウム、金属などを彫ったり打ち出したりした後、プレスをかけて模様の凹凸を紙に写し取る方法。 主な作家 ― アントニ−・タピエス 他 |
| □ | メタルカット・ドットプリント 銅板に細かい穴などをあけ制版する方法。 |
| □ | インタリオ 銅板の複合技法。一つの版にいろいろな技法を使って制作した銅板を自由に配置して摺る。 主な作家 ― 加納光於 他 |
◆版画専門用語
| □ | オリジナル版画 作家が自らの表現方法として作画した下絵をもとに、本人もしくは作家の指示により職人たちが制作したもので、 原則として限定番号(editionnumber)と作家のサインが記入される。 このような基準が確立する前の1930年以前の作品や連作(set)の場合、作品に記入されないこともある。 |
| □ | エスタンプ 本来はフランス語で「版画」と言う意味だが、現在では油絵、日本画、水彩画などの 完成された作品をもとに工房など職人たちの手により限定枚数制作された版画のことをいう。 |
| □ | リプロダクション 本来の作品である原画を無制限に摺ったもの。 |
| □ | 限定数とサイン 限定数(edition number)とは、作品の摺った枚数と個々の作品の固有の番号を記したもので、 サインと共に作品の下に鉛筆で明記される。 作品によっては刷り込みのサインのものもある。 限定数のほかに通常その10〜15%前後を作家や版元が保持することがある。
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| □ | マージン 余白。版画では摺刷されたイメージのまわりの印刷されない生地の用紙の部分。 版画のサイズにもよるが、マージンは普通1インチ(約2.54p)以上とる。 これはサインやナンバー入れなどのためばかりでなく、保存・鑑賞のための安全弁とも考えられる。 |
| □ | ウォーターマーク 透かし。紙の抄造工程で、マークや文字を漉き込むことを透き入れというが、このマークをウォーターマークという。 透き入れ紙を明るい方に透かすとウォーターマーク(透かし)が見える。 ヨーロッパでは、紙の生産が始まった初期の頃からウォーターマークが透き入れされ、 マークが製紙年代、製紙場所などによって異なるため、オールドマスター(古版画)を鑑定する場合の重要な決め手の一つとなる。 |
| □ | ローマ数字
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◆絵画標準寸法表
| 号数 | Figure[人物] | Paysage[風景] | Marin[海景] |
| 0 | 17.9×13.9 | 17.9×11.8 | 17.9×10.0 |
| 1 | 22.1×16.6 | 22.1×13.9 | 22.1×11.8 |
| S.M. | 22.7×15.8 | ― | ― |
| 2 | 24.0×19.0 | 24.0×16.1 | 24.0×13.9 |
| 3 | 27.3×22.0 | 27.3×19.0 | 27.3×16.1 |
| 4 | 33.4×24.3 | 33.4×21.2 | 33.4×19.1 |
| 5 | 35.0×27.3 | 35.0×24.3 | 35.0×22.1 |
| 6 | 40.9×31.8 | 40.9×27.3 | 40.9×24.3 |
| 8(尺5幅) | 45.5×37.9 | 45.5×33.3 | 45.5×27.3 |
| 10(尺2幅) | 53.0×45.5 | 53.0×40.9 | 53.0×33.3 |
| 12(2尺幅) | 60.6×50.0 | 60.6×45.5 | 60.6×40.9 |
| 15 | 65.2×53.0 | 65.2×50.0 | 65.2×45.5 |
| 20 | 72.7×60.6 | 72.7×53.0 | 72.7×50.0 |
| 25 | 80.3×65.2 | 80.3×60.6 | 80.3×53.0 |
| 30 | 90.9×72.7 | 90.9×65.2 | 90.9×60.6 |
| 40 | 100.0×80.3 | 100.0×72.7 | 100.0×65.2 |
| 50 | 116.7×90.9 | 116.7×80.3 | 116.7×72.7 |
| 60 | 130.3×97.0 | 130.3×89.4 | 130.3×80.3 |
| 80 | 145.5×112.1 | 145.5×97.0 | 145.5×89.4 |
| 100 | 162.1×130.3 | 162.1×112.1 | 162.1×97.0 |