”武者絵の国芳”の異名を持つ、浮世絵師・歌川国芳の代表作「通俗水滸伝豪傑百八人之一個」に、二代歌川広重、歌川国安、三代歌川豊国、豊原国周、安達吟光らの錦絵のほか、梶田半古、武内桂舟、水野年方、尾形月耕らの木版口絵が入荷しました。
通俗水滸傳豪傑百八人之一個 毛頭星孔明・獨火星孔亮 雲裡金剛宗萬 ／ 国芳
▽ 木版口絵 ／ Kuchi-e Prints
口絵とは、本のはじめに入れられる彩色画で、フロンティスピース（扉絵）とも呼ばれます。木版、銅版、コロタイプなど様々な技法のものがありますが、特に美術的評価が高いのが、錦絵の技術を受け継ぎ、明治時代に入って書かれた小説本などに入れられた木版口絵（多色摺）です。江戸時代までの絵草子に慣れ親しんでいた大衆にとって、文字だけの近代文学は敷居の高いものでしたが、小説の登場人物が描かれた口絵は読解の助けとなり、近代文学普及に大きな役割を果たしました。
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