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ミヒャエル ボレマンス:アドバンテージ(原美術館)

原美術館で開催されているミヒャエル・ボレマンスの展覧会「アドバンテージ」を観てきました♪

ミヒャエル ボレマンス:アドバンテージ

実は初めての原美術館。
塀と中の雰囲気が違うので、入り口に着くまで分かりませんでした(^_^;

屋外にも関根伸夫などの作品があります
原美術館

原美術館

恥ずかしながら、実際に見るまでミヒャエル・ボレマンスという作家さんについて全く知識がなかったのですが、主催者挨拶によりますと、1963年生まれでベルギーのゲンクを拠点に活動し、1990年代半ばからエッチングや写真による表現から絵画へと転向して、評価の高まった作家だそうです。

展示されているのは、映像作品2点と油彩画36点(間違っていたらすみません)で、全体的に小ぶりな作品が多かったです。
観覧後に知ったのですが、作家ご自身が原美術館での展覧会を熱望されていたそうで、なるほど作品が美術館に溶け込んでいるような不思議な一体感がありました。

私が強く感じたのは作品の静謐さと透明感。
塗りが薄く、重ねられているレイヤーが光を通しているような感覚があって、淡い色彩も相まってその場所に溶け込んでいるような感覚を覚えました。
個人で所有されている作品が多かったので、部屋に飾ると何とも落ち着いた雰囲気になるのではないでしょうか。

個人的に好きだったのは「One」(2003年)、「Commutation」(2008年)、「Magnolias-(I)」(2012年)。
特に「Magnolias-(I)」は静謐な空気をまとった空間に枯れて落ちてゆく花の儚さが際立って印象的でした。

図録はA5サイズ。見開きにしやすい綴じ方が好き(´∀`)
「ミヒャエル ボレマンス:アドバンテージ」図録

 

written by Teru

【新入荷】佐藤忠良 新東京百景 国芳など美術書多数

佐藤忠良 全2冊

新東京百景 豪華愛蔵版

[英]国芳 「水滸伝」のヒーロー達 / Inge Klompmakers

[英]「忘れられた名匠」豊原国周 1835-1900 / エミイ・レイグル・ニューランド著 及川茂評論

版画集 京都十景 第1集

複製版 版画集 エミール・オルリック 日本便り / 桑原節子 エーバーハルト・フリーゼ監修・解説

浮田克躬画集 1935-75 / 浮田克躬画集刊行委員会編

複製本 北越雪譜 / 鈴木牧之著 宮栄二監修

[英・仏]村上隆 カイカイ キキ / Serpentine Gallery

福田美蘭グッズコレクション

空き地 / 福田美蘭他

裸の字 / 中川一政

[英]ゴーディエ・ブルゼスカの生涯 / H.S.EDE

棚谷勲作品集 MOMBACH幻想

棚谷勲 銅版画集 潜球飛行

虹児の画集 / 蕗谷虹児

武井武雄 版画と刊本作品展

版画 東京百景 / 小泉癸巳男

上村松園 / 上村松篁監修 塩川京子編

森田りえ子画文集 オンナマエ

読む ブリヂストン美術館

福武コレクションから 国吉康雄と近代ヨーロッパの名画展

没後50年 鹿子木孟郎展

作陶50年 人間国宝 三浦小平二展

香月泰男 一瞬一生の画業 / 香月婦美子監修

ミレーとバルビゾン派の画家たち展

生誕九十周年記念 棟方志功展

ギュスターヴ・モロー

荒川修作展 絵画についての言葉とイメージ

ジョルジュ・ド・ラ・トゥール展 光と闇の世界

中野重治の画帖 付・娘への手紙と遺言状 / 中野重治の会編

基本日本語文字組版 / 逆井克己

Unknown Story of Modern Art ベオグラード国立美術館所蔵フランス近代絵画展

日本画改革の先導者 玉村方久斗展

仏像彫刻のすすめ / 松久朋琳著 松久宗琳指導

福沢一郎画集 人間を求めて ギリシャ神話・ダンテ「神曲」より

浪漫衣裳展

トルコの至宝

堀文子画文集 命の軌跡

画集京まんだら 瀬戸内晴美作「小説京まんだら」より / 風間完

アントニオ・ロペス展

リッカー美術館所蔵による六大浮世絵師名品展

いしぶみ良寛 増補版 / 渡辺秀英

ロセッティ展

原寸美術館 画家の手もとに迫る / 結城昌子

パリの終着駅 19世紀の駅にみる美術と建築

パリ-1900 ベル・エポックの輝き

[仏]ベルメール 絵画/グワッシュ/コラージュ / JEAN REVOL

吉行エイスケとその時代 モダン都市の光と影 / 吉行和子 齋藤愼爾編

人間の記憶のなかの戦争 カロ/ゴヤ/ドーミエ

ロセッティ画集 / アリシア・クレイブ・ファクソン著/河村錠一郎・古部敏子訳

印象派の宝庫 バーンズ・コレクション / フランソワーズ・カシャン他著 馬渕明子監修

駒澤晃写真集 佛姿写伝 続鎌倉

角浩(美術出版社)

石内都展 ひろしま/ヨコスカ

杉山寧(三彩社)

中林忠良 銅版画-すべて腐らないものはない

森田沙伊滞欧素描集

絵葉書 司馬江漢 200年間の沈黙秘蔵 東海道五十参次画帖

【新入荷】斎藤清 徳力富吉郎木版画

春の鶴ケ城(若松城)を描いた斎藤清の木版画、京都の風景を描いた徳力富吉郎の木版画3点が入荷しました。

斎藤清「春の鶴ヶ城(A)」
春の鶴ヶ城(A) / 斎藤清

 

徳力富吉郎「雪の清水寺」
雪の清水寺 / 徳力富吉郎

 

徳力富吉郎「一力(祇園)」
一力(祇園) / 徳力富吉郎

 

徳力富吉郎「石庭(竜安寺)」
石庭(竜安寺) / 徳力富吉郎

【新入荷】岩田久利 清水公照

岩田久利のガラス作品と、清水公照の絵付茶碗が入荷しました。

 

岩田久利「金彩瑠璃羽重文花器」
金彩瑠璃羽重文花器 / 岩田久利

 

岩田久利「手吹硝子 耳付花瓶 『雪牡丹』」
手吹硝子 耳付花瓶 「雪牡丹」 / 岩田久利

 

清水公照「絵付け茶碗『塩筍』」
絵付け茶碗「塩筍」 / 清水公照

【新入荷】楊州周延「千代田之大奥」、「千代田之御表」

浮世絵師・楊州周延の代表作「千代田之大奥」、「千代田之御表」が入荷しました。

【千代田之大奥】

周延「千代田之大奥 御花見」
千代田之大奥 御花見 / 周延

 

周延「千代田之大奥 茶の湯廻り花」
千代田之大奥 茶の湯廻り花 / 周延

 

周延「千代田之大奥 哥合」
千代田之大奥 哥合 / 周延

 

周延「千代田之大奥 お召しかへ」
千代田之大奥 お召しかへ / 周延

 

周延「千代田之大奥 琴」
千代田之大奥 琴 / 周延

 

周延「千代田之大奥 お櫛あげ」
千代田之大奥 お櫛あげ / 周延

 

周延「千代田之大奥 釈迦もふで」
千代田之大奥 釈迦もふで / 周延

 

【千代田之御表】
周延「千代田之御表 小金原牧狩引場ノ図」
千代田之御表 小金原牧狩引場ノ図 / 周延

 

周延「千代田之御表 御射場始」
千代田之御表 御射場始 / 周延

 

周延「千代田之御表 馬揃」
千代田之御表 馬揃 / 周延

 

周延「千代田之御表 濱御成」
千代田之御表 濱御成 / 周延

 

周延「千代田之御表 流鏑馬上覧」
千代田之御表 流鏑馬上覧 / 周延

 

周延「千代田之御表 於吹上公事上聴ノ図」
千代田之御表 於吹上公事上聴ノ図 / 周延

 

周延「千代田之御表 鶴御成」
千代田之御表 鶴御成 / 周延

 

周延「千代田之御表 芝増上寺初御成ノ図」
千代田之御表 芝増上寺初御成ノ図 / 周延

 

周延「千代田之御表 上野御成」
千代田之御表 上野御成 / 周延

柳瀬正夢 1900-1945 時代の光と影を描く(神奈川県立近代美術館 葉山)

神奈川県立近代美術館 葉山で開催されていた「柳瀬正夢 1900-1945 時代の光と影を描く」を最終日の3月23日(日)に観てきました♪

柳瀬正夢 1900-1945 時代の光と影を描く

 

展覧会&3連休の最終日ということで、美術館内はなかなか賑わっていました。

柳瀬正夢 入り口

 

柳瀬正夢は何度か取り扱ったことがあったのですが、展覧会に来たのは初めてだったので、その作品群の拡がりと奥行きに圧倒されてしまいました(`Д´)ノ
45年の生涯でこれだけのものを残すなんて、本当に驚きです!

私の中で柳瀬正夢というと、マヴォや新聞漫画、大陸の風景を描いた油彩などのイメージが強かったので、初めて拝見した1915~1923年頃の油彩画が衝撃的!

1921年頃の鮮烈な色彩と奔放でうねるような筆致のフォーヴィスムを感じさせる作品も魅力的だったのですが、個人的には点描の作品の方により強く惹かれました。

二曲一隻の屏風形式の作品「果樹島園」(1918)は印象的な明るい色彩と、大胆に単純化された島や果樹を構成する点描が実に装飾的で、果物?花びら?を模したサインも合わせて、竹久夢二や大正浪漫の息吹が感じられる作品で、同じくその影響が感じられる「邯鄲夢枕」(1918)も素敵すぎる装幀でした(´∀`)
これが10代の制作物なんて信じられません!

「波止場のI氏」(1922)は逆光のため暗くて顔の見えない人物と、印象的なピンクや黄色、オレンジ、青色が散りばめられた背景の夕暮れが本当に美しい作品で、私は一番好きですね。

初期の作品以外では、自身に送られた電報用紙を下敷きにしたコラージュ「郊外の大地主さん」(1926)が印象的。
日常を作品の中に落とし込む秀逸なアイディアはもちろん、タイポグラフィとしても完成度が高い作品ですね。

水彩画から始まり、ポスターや装幀、新聞漫画、写真など柳瀬正夢のエッセンスを堪能できる、見応え充分の展覧会でした。

神奈川県立近代美術館 葉山からの眺望

いつ来ても葉山館は ロケーションが最高ですね!!
海沿いの美術館は鑑賞後の余韻が都会の美術館と違う気がします(´∀`)

 

私が買った中で最も厚い450頁の図録!
目にした時は、正直買って帰るのを躊躇しました(^^;)

「柳瀬正夢 1900-1945 時代の光と影を描く」図録

 

written by Teru

【新入荷】関野凖一郎 山高登 宮川春汀 肉筆小倉百人一首かるた

関野凖一郎の人気シリーズ「東海道五十三次」、山高登の硝子絵、浮世絵師・宮川春汀の風俗画の画帖、江戸期に制作された肉筆の小倉百人一首かるたが入荷しました。


関野凖一郎「東海道五十三次 原」
東海道五十三次 原 / 関野凖一郎


関野凖一郎「東海道五十三次 亀山」
東海道五十三次 亀山 / 関野凖一郎

 

山高登 硝子絵

学校裏 / 山高登
明治の女学生 / 山高登


宮川春汀 浮世絵画帖
画帖 / 春汀


肉筆小倉百人一首かるた
肉筆 小倉百人一首かるた

【新入荷】浮世絵、村上隆、福田美蘭関連他 美術書多数

新入荷書籍

浮世絵、村上隆、福田美蘭関連の本をはじめ、展覧会図録など美術書が多数入荷しました。

 

木版画ミニチュアコレクション 広重 東海道五十三次(揃)

国芳芸術の全貌

浮世絵にみる美人の変遷

生誕200年記念 歌川広重展

没後190周年記念 歌麿芸術の再発見

歌麿とその周辺

宮川長春とその系譜 宮川・勝川・葛飾派の流れ

藤澤衛彦コレクション 摎物を中心として

風景画の変遷 師宣から柳村まで

没後180年記念 歌川豊春とその時代

ポール・ジャクレー展 虹色の夢をつむいだフランス人浮世絵師

プラハ国立美術館所蔵浮世絵展

ポーランドクラクフ国立博物館 浮世絵名品展

ボストン美術館 浮世絵名品展 錦絵の黄金時代-清長、歌麿、写楽

 

森村泰昌・福田美蘭によるスペイン静物画へのオマージュ

芸術新潮1999年8月号 特集:福田美蘭 名画をわれらに!

福田美蘭展(国立国際美術館)

福田美蘭展(世田谷美術館)

アートラボ第1回企画展 コンプレッソ・プラスティコ 中原浩大 福田美蘭

開館記念展I 絵画の現在 11人の作家による11の展覧会

村上隆 召還するかドアを開けるか回復するか全滅するか

スーパーフラット / 村上隆編

「中村と村上」展

 

朝鮮通信使と江戸時代の人々

三十六歌仙絵 佐竹本を中心に

村上勉 旅の画文集 ペインズグレイに誘われて

日本の水彩画 記録・記憶/構想・夢想

近世きもの万華鏡 小袖屏風展 国立歴史民俗博物館所蔵 野村コレクション

関谷興仁作品集 悼 II

妹尾コレクション どろ絵ガラス絵展

近世博物学事始 江戸のもの尽くし

酒井邦夫作品集 1967-2011

石川光陽 激動の昭和-東京大空襲の全記録展

第80回記念 二科回顧展

ふたつのモンパルナス Paris & Tokyo エコール・ド・パリと1930年協会の作家たち

日本画の装飾美 金銀の煌めき展

久米桂一郎と白馬会の友たち展

戦争-画家は見た ゴヤ/ディックス/浜田知明

レンブラント銅版画展 解明へのプロローグ

アンドリュー・ワイエス展

建築家の自邸 海外編 世界の一流建築家80人の自邸をとおして見る現代住宅の諸相 / 都市住宅編集部編

中村一美展(国立新美術館)

昨日は、本日3/19より国立新美術館で開催されている中村一美展の内覧会に行ってまいりました。

中村一美展(国立新美術館)

中村一美の作品は“絵とは何か、何のために存在するのか”という疑問に答えるため、ジャクソン・ポロックやマーク・ロスコ、バーネット・ニューマンなどの抽象画を研究し、日本の古代・中世絵画、中国宋代の山水画、朝鮮の民画など、東アジアの伝統的な絵画における空間表現を参照し描かれています。
初期の作品から最新作まで150点、作家の研究・制作の流れが見えてくる圧巻の展示でした (´∀`)

入ってすぐに展示されていたY型のシリーズの樹木絵は、その特徴的なYのパターンをスケッチからそれを記号化させていく様子がみてとれるドローイングの展示で、作家の頭の中を覗いているような感覚がしました。

ポロックを彷彿とさせる巨大で勢いのある立体的な筆致の作品群はさすがの迫力でしたが、個人的に気になったのは1968年作「鶏」の版画と、2001-2002年作のアクリリックと土・綿布で描かれた「織桑鳥I (フェニックスI)」を並列してあるコーナー。
会場の作品の中では、比較的小さく、とても素朴なタッチで忠実に鳥を描いている初期の木版画と、古代の模様のような抽象的な線で描かれた、よりプリミティブな印象の近年の絵画。
どちらも他の作品に比べサイズも色味もかなり地味でしたが、とても印象に残りました。

図録は図版が大きく、レイアウトにも余裕があって見やすいと思います。

図録

written by Aki

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国立新美術館
「中村一美展」(→公式サイト

会期2014年3月19日(水)~ 2014年5月19日(月)
毎週火曜日休館 開館時間10:00 ~ 18:00(金曜は10:00 ~ 20:00)
〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2
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余談ですが、入口においてあったフライヤーで、6月に「現代の芸術・ファッションの源泉 ピカソ、マティスを魅了した伝説のロシア・バレエ 魅惑のコスチューム:バレエ・リュス展」が開催されるのを知りました。
娘がバレエを習っているので連れて行きたいです~ (´∀`)

現代の芸術・ファッションの源泉 ピカソ、マティスを魅了した伝説のロシア・バレエ 魅惑のコスチューム:バレエ・リュス展

新収美術目録109号発行!!

制作が遅れておりました新収美術目録の109号が無事発行されました。
※目録はWEB上でご覧いただけます。

新収美術目録109号

浮世絵の他、青木繁、大野麥風、川上澄生、川瀬巴水、駒井哲郎、清宮質文、中澤弘光、橋口五葉、藤田嗣治、棟方志功などの作品に、美術書(挿画本、武井武雄の刊本など)を掲載しておりますので、是非ご覧ください。

目録の詳細はコチラから→https://www.yamada-shoten.com/mokuroku.php

【新入荷】梅原龍三郎 婦人グラフ 平塚運一 面トマスク

梅原龍三郎のリトグラフ、竹久夢二の木版挿画が収録された雑誌「婦人グラフ」、平塚運一の木口木版画集、伎楽面など数々の面が木版で描かれている「面トマスク」が入荷しました。

浅間噴煙 / 梅原龍三郎
浅間噴煙 / 梅原龍三郎

 

婦人グラフ 第1巻7号 / 竹久夢二
婦人グラフ 第1巻7号 / 竹久夢二

 

平塚運一小画集 黄楊供養
平塚運一小画集 黄楊供養

 

面トマスク 上下 / 面壁居旦水編
面トマスク 上下 / 面壁居旦水編

【新入荷】有元利夫 山高登 蓮田修吾郎 葛飾北斎

有元利夫の銅版画の展覧会ポスター、山高登の木版画、蓮田修吾郎の立体、浮世絵師・北斎の和本が入荷しました。

展覧会ポスター 1982 / 有元利夫
展覧会ポスター 1982 / 有元利夫

 

本郷菊坂 / 山高登
本郷菊坂 / 山高登

 

黄銅 盒子 / 蓮田修吾郎
黄銅 盒子 / 蓮田修吾郎

 

絵本武蔵鐙 1・2編合本揃 / 北斎
画本武蔵鐙 1・2編合本揃 / 北斎